フライングですが金利が上がった米国社債(債券)を買ってみた【下町FPブログBlog】日々雑感




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FPブログ解説  米国金利の上昇はこれからだが社債を購入してみた



最近の円安は、全国ニュースになっているので多くの方が知っている事実です。


背景には、米国の景気回復とインフレ率の高騰、そして雇用統計の大幅改善や企業の景況感の期待があります。

先進国の中で、人口3億人を抱えている米国、しかも増加している国の変化が起こっています。


インフレを抑える目的としては、景気の過熱感を抑えて投資資金も調整する必要があります。

不動産も過去に合ったような無理なローンを組んでも、購入価格よりも高く売れるモードに入ってしまっています。



日本でしたら不動産バブルと言うのでしょうが、欧米では住宅を買うこと自体が資産運用にもなっています。

その極論として現れたのが、過去サブプライムローンの問題でした。

これは今でも健在です。サブプライムローンとは、米国の信用度の低い借り手向け住宅ローンのことです。


このローンの担保は、購入した住宅や車などを担保にして、当初数年間は低めの固定金利を適用てくれて、借りやすくなっているローンです。

しかし、その後は低かった固定金利が変動金利に移行したり、月々の返済額が増えてきたり、信用度の低い方向けですから、所得の増加が見込めない場合には、返済が厳しくなるローンです。

結果的には高金利になっているローンであり、住宅価格の上昇を期待してのローンともいえますし、場合によっては利息分のみの支払いでよい方法をとるなどして借りやすくしています。ただし、支払いは長く大きな負担となるローンです。


インフレを抑えるためには、金利を上げる必要があります。

一般に好況時は高い金利、不況時は低金利となることで、景気を各国の中央銀行が金利を調整しています。


そこで米国ですが、3月にコロナ禍でのゼロ金利政策を解除、ついに0.25%に移行しました。


今後、段階的な金利上昇が予測されており、5月のFRB米連邦準備制度理事会では当初予測された0.25%の利上げでなく、スピード調整の0.5%の利上げを計画していると報道されています。


つまり、物価の上昇が止まらないという事で、その後も利上げを継続、基準金利とも考えられている2.75%、そして3.00%を目指してくるとも予測され、日米の金利差が意識されてドル高円安が進んでいます。


一方、日本は日銀が国債金利をコントロールした政策を取っており、長期金利の上昇を抑え込むために「指し値オペ」と呼ばれる公開的な市場操作を実施しています。


デフレに伴う市場の株価買い支え、インフレ誘導として日本株のETFを大量に買い進めてきた日銀ですが、インフレ懸念の中では今度は国債を無制限に買い取って、長期金利が上がらないよう介入をしているのです。


10年物国債を0.25%の利回りで無制限に買い取ることで、この水準以上に長期金利が上がらないようにする。インフレに伴い金融政策の正常化を急ぐ米国や欧州の中央銀行の姿勢とは対照的な行動に対して、日米の金利差を背景とした円売りドル買いが急速に進みました。


今、世界的にインフレ圧力が強まる環境下において、日銀のみが国債買い取りという実質的な量的緩和を行う異常事態とも言えます。もちろん賃金が上がらない、企業努力やステルス値上げのみで今まで対応してきた日本の各企業も対策を迫られています。

今まで日本は『良いものを(性能や品質)安く世界に提供』するビジネスモデルで成長してきており、そこには多売という成長エンジンが必要だったものが、このコンセプトでは対抗できなくなってきています。


当然、新興国が追いついてくるわけで、もう世界が考えると家電の主力は中国製だったり韓国・台湾勢が主役になっており、こだわりを持つコアなファンが日本製品を購入している状況で、多売が出来ない環境に変化しています。


パラダイムシフトが起こっています。


一方、米国のFRB、欧州のECBは金融緩和の出口戦略を急いでおり、この日本との金融政策の大きな違いが為替を円安に導いているといえます。今後さらに円安により、輸入物価が上昇して国内のインフレ圧力が高まるという悪循環に陥りかねないといえそうです。


世の中のニュースは、やれドル円130円トライだとか、20年ぶりの円安だとか、135円に向かっていると騒がしいが、ここにきて米国金利の日々上昇は、いよいよ待ちに待った安全資産米国国債の買い時が近い事を示しています。


4月21現在の米国国債金利は以下のようになっています。(日々変動)


米国FFレート金利(FRB)0.5%

米国2年国債2.76%
米国5年国債3.01%
米国10年国債2.93%
米国30年国債2.95%


米国フェデラルファンド金利とは、米国の中央銀行FRBに預け入れる無利息の準備金(フェデラル・ファンド)が不足している銀行が、余剰の出ている銀行に無担保で資金を借りるときに適用される金利を指します。


これが米国での基準金利【中立金利】となるのですが、市場はその先の将来の金利を織り込み国債の金利は決まるのです。ですから今の国債金利は、5年物までの金利高を織り込みつつ、20年、30年の金利は今後のFRBの利上げにより大きく変化する状況だともいえるのです。


米国国債は、一般に世界一安全な債券と言われています。ギリシャ危機や今回のロシア危機、新興国の債券デフォルトリスクに比べれば、米国という国が債務を保証する債券ですから安全性は抜群です。


FIREに向いた債券金利の理想は、5%であり、課税後4%が受け取れるからですが、もし、債券の金利が4%に到達するのでしたら、FIREなどでリスクの高い株式に投資しなくても日本では大丈夫かもしれませんし、株式と債券をMIXしたアセットアロケーションを考えてもよいでしょう。


そして私たちは、生の国債は買えませんから、いわゆる中古の既発債を購入します。米国既発債もFF金利と今後の利上げを織り込んでじりじりと金利が上昇してきています。


僕が利用するSBI証券は、意外と債券は豊富なネット証券です。今日現在もさまざまな既発債券を売り出しています。


■債券と金の参考情報


                              利回り
債券.png

本格的な金利上昇は、ここ2年間位でしょうが、国債利回りは上がり始めています。10年物の金利が3%からは投資タイミングになります。上の表を見ると、今後20年後に近い2041年の国債金利がいよいよ3%を超えてきました。


あと少しですが、既に金融機関や機関投資家は為替ヘッジを使って円売りドル買いを行っている模様です。個人投資家もその動きに追随するのでしょう。


ロイターWEB記事に日本の家計の円預金での金融資産は、1,000兆円とも言われており、本格的な円の価値下落(円安)ともなるのなら円を売ってドル買いをする可能性が内在しています。そんな環境下で1%のドルへのキャピタルフライトが起これば、10兆円のドル買いの圧力になります。

出典談:佐々木融氏 (JPモルガン・チェース銀行の市場調査本部長、マネジング・ディレクター)



これもパラダイムシフトのひとつです。

こうなると日銀が介入しても為替は変えられないでしょう。そんな懸念が今日本の為替にあるのです。


ところで・・・・話は資産運用のお話へ・・・


実は、たまたま2万ドルの満期金があり円転するのもよかったのですが、これらの債券を買う事にしました。国債でなく、社債です。利付債ですが、三菱UFJファイナンシャルが米国で販売した社債です。


米国債でなく米国で発行されたドル建ての社債です。

利付債といって年間2回の利払いがドルで行われるもので、満期時には購入した時のドルが返ってきます。今回の2万ドルの満期金の当時の調達レートは105円でしたから、現在が128円とすれば23円の差異レートがあります。


つまり、これを円に変えれば23円×20,000=46万円の利益が出るのです。もちろん利益に対しては約20%の所得税・住民税の課税が掛かり税金は9.2万円、手取り利益は36.8万円となります。・・・ですが、今回は社債購入としました。


社債は、国債と異なり発行体は企業です。この上のリストでも三井・本田・ファイザー・スターバックスと社債が並んでいます。国債に対して一般的にリスクの高くなる社債は、米国国債の金利を上回るのが通例です。


そこで今回は、まだ金利は上がるものの2万ドルの余剰金のお試し買いとしました。


三菱UFJ米国社債   2038年満期 税込み利回り4.126%


満期は2038年で、税込みの利回りは4.126%の債券です。満期まで16年間あり、毎年825ドル税込み(660ドル税抜き)の利払いが行われます。


保有16年間ですから、満期まで保有するとすれば税込みで13,200ドル、税引きで10,560ドルが受取れるということになります。大きなリスクを取らなくても、4%利回りが享受できるのです。


16年間で120万円前後の利払いが約束されました。

インフレ率との戦いでもあります。


投資のセオリーでは、株式と債券を持つとリスクが相殺されることが分かっています。生の債券でなく、米国ETFで言えばS&P500のインデックスの代表選手SPYやVOOと債券ETFの代表TLTやBND・LQDが代表的なモデルポートフォリオです。


今回は国債でなくドル社債でしたが、円安の今ドルに投資するのかは意見の分かれるところでしょうが、投資はタイミングですから個々人が状況で判断すべきだしょう。


日本の円預金が1,000兆円とされている円は、世界的に見て弱い通貨になってしまっています。円の購買力が落ちているということです。今日は、そんな円安の中で、米国金利高を背景に4%利回りの社債を購入してみた話でした。投資は自己責任・自己判断でお願いいたします。




ドルの急激な円安背景は、日米金利差に対する反応と日銀の金融政策の違いが大きいと考えます。どこかで為替介入がされれば、大きな転機が一旦あるかもしれませんが、外貨を持つこと・債券を持つことも安定運用のひとつです。債券は株式より圧倒的にリスクが低い商品、ポートフォリオに組み込む選択余地はあると思います。


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