新NISA戦略18 資産運用にはさまざまなマネープランが絡み合う【独立系FPブログ講座】
資産運用にはさまざまなマネープランが絡み合う
40代からでも金融資産5,000万円をつくることができます。少子高齢化社会でも安心できる老後資金確保や人生の目的資金づくりもステップを踏むことで実現できます。
2024年に少額投資非課税制度NISAが変わります。一般NISAとつみたてNISAが統合された『新統合NISA』に生まれ変わり、これは追い風です。
資産形成は早く始めたほうが圧倒的に有利ですから、時間を味方にする大きなチャンスだといえます。お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPがシリーズで解説します。
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FPブログ解説 資産形成にはマネープランが欠かせないわけ
年間400万円のインカムゲインを受け取る独立系非販売のFPが、さまざまな運用の常識とされている投資方法やリスクを斬り、本当に安定的なFIRE=経済的自立を確立させるFPブログ講座シリーズが好評のうちに終了しました。
そして新シリーズのテーマは、『40代からの金融資産形成5,000万円 新統合NISA』シリーズです。今回からは『第三章 運用の前にマネープランを作ろう』となり、今回はその第19回です。
『経済的自由の実現!! 年間400万円超えインカムゲイン獲得』2021年運用を総括
あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援するトータルサポート、下町FPの横谷です。
第一章から40代からの資産形成5,000万円をテーマに2024年からの一般NISAとつみたてNISAが合体した新統合NISAの活用前の土台作りについて、家計改善、貯蓄、ライフプラン作成と運用前の地ならしとも言える部分を解説してきました。
当事務所で資産形成のコンサルをご希望される方の多くは、運用方法だけでなく資金作りや家計に対しての改善も同時に希望される方が多く、結果的に資産運用の前にこれらに着手したほうが、より大きな資産形成効果がでる方が多かったと感じています。
そこで前章では、ライフプランの作り方やそれが資産形成にどれだけプラスに繋がるかを解説しました。そして今回からは、その資産形成のためのマネープランをどう作ったらよいのかについて考えていきます。
下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理し、お金のお得情報をお届け発信をしています。
目的ごとに実はマネープランは違ってくる
結婚や出産といった具体的なライフイベントを予算も含めて俯瞰的にどのように行っていくのかを考えていくのがライフプランです。一方、お金に関する具体的な計画を練るのがマネープランだとお伝えしました。
2024年1月からスタートする新統合NISA (一般NISAとつみたてNISAが統合された制度なので敢えてこう命名)をどう戦略的に計画立てて活用するのかは、やはり重要です。
しかし、それぞれのライフステージに合致した資産計画を作り上げた結果として、手段がNISAによる資産運用だったというのが筆者FPのスタンスです。資産形成の手段は、NISA以外にも沢山あるからです。
まずは必要となる資金をライフイベント表を使って整理、ライフプランをつくりキャッシュフロー表まで反映させたのですから、その目的資金のマネープランニングを必要資金毎に考えてみることをおすすめします。
繰り返しますが、何が何でもNISA、株式・投信での資産運用がよい訳ではありません。
生涯資産の拡大や金融資産5,000万円到達計画だけでしたら、株式による投信やNISAでの運用は合致している筈ですが、マネープランはそれぞれの資金から検討して複合的に組み合わせて運用プランをつくるものです。
大きな資金目標に該当するのが、人生の3大資金とも呼ばれる『教育・住宅・老後資金』です。
この3つの順番は人生における必要資金順に並んでおり、一般に結婚後の子の誕生からの教育資金準備のステージ、次に長期に住める住まい購入の準備ステージ、そしてリタイア後の老後資金の準備ステージとなっています。
代表的な4つのマネープラン
- まずは家計改善のマネープランで基盤づくり
- 教育資金を10数年かけて準備するマネープラン
- 終の棲家にもなる住宅購入資金準備のマネープランを計画
- リタイア後の老後資金準備のためのマネープランを同時展開
このそれぞれの資金をどうやって準備・確保すべきかがこのマネープランですが、何よりも何度か取り上げていますが、最も確実に資金確保ができる家計改善のマネープランを作り実行すべきです。
リクスを取りたがらない日本人、でもどなたにでもまずは始められるのが貯蓄の拡大というステージです。これが人生の3大資金確保への基本基盤にもなる準備資産になるのです。この改善だけでも、長期で見れば千万円単位の貯蓄が可能になるからです。
家計改善のマネープランで貯める力、貯蓄力UPを
家計収支の改善マネープラン
最初に設計するのは、家計収支からの貯蓄プランです。資産運用よりは短期的には確実にキャッシュフローが改善して見えるのでおススメです。ライフプラン作成時には、家計バランスシートを作成している筈です。
既に家計の純資産はその段階で理解されていると思います。毎月の給与から各支出を差し引いて残ったものが貯蓄可能額になっています。
収入-支出=貯蓄可能額
まずは賞与などの臨時的な収入がなくても家計がプラスになるように、どこかの支出を改善しましょう。一般的には臨時的な変動費よりは固定的な支出が削減しやすく、通信費や保険料、習い事などが最有力候補になるでしょう。
次に変動的な突発支出の予算管理が重要となり、大事なのは月内の収支からいくらのキャッシュを残せるようにと計画化することです。
例えば、使える変動費を現金主義に変更、1週間ごとに1万円を封筒に入れて4週間分を4つの袋に入れて管理するといったアナログな方法も意外と有効です。もし、余ったら別の封筒に入れて、臨時的な支出としてタンス預金してもよいでしょう。
つまり頻繁にカードやPay払いをしたのでは、お金はなかなか管理しずらく貯まりません。確かにスマホのソフトを使っての入出金管理もできるのですが、お金を使った"感覚"が薄く、結果使い過ぎになりがちです。
同様に都度ATMでの引出しといった方法も資金管理の大敵です。このように月度のキャッシュフローを改善することは、カードのポイント獲得や資産運用よりも、最も確実に多くのお金を手元に残せるようになります。
月の貯蓄力がUPしたら、次は年間の貯蓄力UPに挑戦です。
そして年間2回の賞与からも一定の計画額を貯蓄するといった貯蓄マネープランを立ててみることです。この段階では既に賞与に頼らなくても月次の家計はプラスとなるバランスになっている筈です。できれば全額貯蓄が出来たら資産形成スピードてしては最強です。
家計でこうして余剰させたお金は、将来のための資金へ回しましょう。そのためにも本当の家計バランスを理解しましょう。資産と負債にしっかり分けて、家計の純資産を増やすように心掛けたいものです。
資産+負債=純資産
資産とは家計にある貯畜だけでなく、投資信託・株・保険・不動産など換金できる資産があればそれも含みます。
貯畜以外の資産は、今現金化したらいくらになるかの時価評価になります。解約返戻金のある保険でしたら現時点での解約金はいくらかを計算します。
自宅は時価評価としては資産ですが、住宅ローンは負債となります。またカードローンも負債となり、あなたの資産を減らす負債を確認しましょう。資産が5,000万円だとしてもローン負債が5,000万円あれば、純資産はゼロです。
こうして家計内の純資産を増やすための具体的なアクションプランをマネープランでつくりだすことです。実は今後の人生で、この家計の純資産を意識するのはとても重要なことです。
家計改善マネープランの確実な実行効果はどうか
家計改善によるキュッシュフローの改善は、確実に家計の貯蓄を増やすといった効果があります。投資による資産運用よりも重要です。
なぜなら確実にキャッシュを家計に残せるからです。そしてこの方法を考えるのもマネープランであり、成り行きで貯まるものではありません。
例えば40歳から25年間均等に毎月5万円を単純貯蓄すると年間60万円となります。これを25年間銀行口座に貯めたとしたら、たとえ無利息だと仮定しても1,500万円の貯蓄になっているのです。
もちろん資産運用をすればより成長していますから、退職金があれば65歳時点で金融資産5,000万円の確保に手が届きそうです。
資産運用よりも確実性が高いのが家計からの貯蓄です。
貯蓄と退縮金だけで金融資産5,000万円の目処が立つ方は、もしかしたら資産運用は不要なのかもしれません。
まずは普通預金口座に500万円貯める力を作りましょう。各3大資金の準備や運用はこれが基盤です。
しかしこれは単純な計算での話で、継続的に資金をプールする仕組みも必要でしょうが、これ以外の結婚・子育て・住宅資金などの支出もここに絡んできますから話はより複雑になります。
投資を含めた複雑な資金の流れはライフプラン作成で整理して、この章ではそれら対応する各マネープランの考え方について解説させていただきます。
次回からは家計改善による貯蓄が進むことを前提に、人生3大資金となる教育資金・住宅資金・老後資金の資金毎ののマネープランの作り方を資金別に考えていきます。
それぞれの資金には特性があり、性格の違いや時間軸で異なる運用先の考え方が必要であり、その部分について考察します。
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