新NISA戦略27 ボラティリティとは、リスクを許容することで資産形成は加速する 【独立系FPブログ講座】



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ボラティリティとは、リスクを許容することで資産形成は加速する 


40代からでも金融資産5,000万円をつくることができます。少子高齢化社会でも安心できる老後資金確保や人生の目的資金づくりもステップを踏むことで実現できます。


2024年に少額投資非課税制度NISAが変わります。一般NISAとつみたてNISAが統合された『新統合NISA』に生まれ変わり、これは追い風です。


資産形成は早く始めたほうが圧倒的に有利ですから、時間を味方にする大きなチャンスだといえます。お金にまつわる様々な有用な知識を独自の視点や切り口で独立系FP&非販売のFPがシリーズで解説します。


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FPブログ解説  ロボットやアルゴリズム取引が盛んの時代の市場変化


NISA27


年間400万円のインカムゲインを受け取る独立系非販売のFPが、さまざまな運用の常識とされている投資方法やリスクを斬り、本当に安定的なFIRE=経済的自立を確立させるFPブログ講座シリーズが好評の後に終了しました。


新たなシリーズがスタート、テーマは、『40代からの金融資産形成5,000万円 新統合NISA』シリーズです。今回は第5章の運用基本編、第27回目のお届けです。


『経済的自由の実現!! 年間400万円超えインカムゲイン獲得』2021年運用を総括

前回は資産運用の中で、特にNISAを活用してどんな投資信託を選ぶのがよいのかを解説しました。特にターゲットとして10年から15年以上の長期でのNISA資産形成を考えている場合の投資信託を中心に解説しました。


資産運用では大きな資金がない投資の場合は、投資信託やETFなどのインデックス指数への銘柄選択との相性がいいとされています。それは投資信託自体がテーマ別に集めた詰め合わせ商品なので、リスク分散への有効性があるからです。


資産の分散が出来ると同時に、積立による長期運用は資産形成の基本に則ったものであり、選択する投資信託自体も低い信託報酬料・世界に投資できるインデッククスファンドならば比較的無難な投資先だと解説しました。


せっかくの運用スタートのの船出でしたが、最初順調だと思ったものが世界情勢の急変にて経済への信頼が大きく揺らぐような事態が起こる事が数年に一回はあります。


特に世界経済を牽引するような国が震源地になるような危機が起こると"不透明感が世界に広がり"一旦株式を売却して現金化したり、ゴールドを買ったり、資源株を買ったり、債券を買うために株式の売却が続くことが往々にしてあります。


資産形成に失敗


今、ロボット投資も盛んであり、投資ファンド保有の個人投資家もAIを使っての投資が普及しています。アルゴリズムと言う言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。


アルゴリズム取引きとは、コンピューターシステムが株価や出来高などに応じて、自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めて注文を繰り返す取引のことです。しかも、トコトンなのです。


このアルゴリズムの怖い部分は、一旦世の中が売りや買いのモードに突入すると、そのトレンドを追いかけて売却・購入、あるいは大きな信用取引きを仕掛けたりする仕組みなので、上昇も下降も激しくなる傾向が強くなります。


現在、アルゴリズム取引やAI取引が盛んになった結果、小さな暴落から大きな暴落に発展、売りが売りを呼ぶ展開となって大きな損失を抱えるといったケースも不思議ではない時代が到来しています。


あなたのお金の心配を解消してマネーストレスフリーを支援する下町FPの横谷です。今日は暴落や暴騰、上昇や下落のヒントになるボラティリティという用語と資産形成のあり方について解説します。


下町FPブログ・メルマガ講座は、FP視点からの簡単なワンポイントで情報を整理し、お金のお得情報をお届け発信をしています。


株価は何故上昇するのか、一体何に投資しているのか


新統合NISAでの投資枠のつみたてNISAでは投資信託やETFを成長投資枠では投資信託やETFとともに個別株式(国内外株式)、REITなどを購入することができます。


投資信託は個別株を一定のテーマで寄せ集めた商品のようなものですから、株式に間接的に投資しているのと同じです。株式は買いたい人と売りたい人との需給で価格が決まります。


たとえばアップル社、会社の持つ成長性や安定性、会社の資金調達力や決算・財務内容等、ニュースや格付けや収益力やイノベーションが作り出す商品の評価や期待値などを見て、ファンダメンタルズ(注1)が良いと多くの投資家はその会社に注目して買いたくなります。


注1 「ファンダメンタルズ」とは、企業の基本的な財務状況やビジネスモデル、業界環境といった要素を総合的に評価する分析手法


その結果、この価格なら売却してもいいという投資家と、もっと成長する筈だから早く買いたいとする投資家の需給が折り合った結果、売買が成立します。それが実際の株価に反映されてきます。


資産形成枷成功した


株価にはボラティリティという予測できない想定外の上下の変化を形成しており、これによって株価などが突然動いたり、大きく変化したりする可能性が起こるとされています。


株価はひとつの方向に一方的に動き続けることはなく、上がったり下がったりを1分単位、15分単位、1時間単位、日単位。週単位、月単位で繰り返して、ひとつの方向に進んだり上下のきりもみ状態になったり、急上昇急下落を繰り返しながらある方向に収束していきます。


だからこそ個別株式は、逆に成長力や潜在性がはっきりと見えて、大きく伸長する期待感があるのです。一方、株を寄せ集めた投資信託には、このような分析方法はほとんどなく、金融商品の投資先を見つけたらただただ購入するだけです。


それぞれの企業はさまざまな環境を抱えているものの、より良い製品を作りたい、業績を少しでも良くしたい、資金を提供してくれる投資家にも利益を還元したいと皆考えています。


つまりこの企業の前に進むというチカラこそが企業を前進させ、結果的に株価も上がると考えてよいのだと思うのです。


選定された企業群やテーマ別の集合体となる投資信託に投資をすることで、株価の上昇が利益となり投資家に還元されると考えると、株価が変動する理由もお分かりいただけるでしょう。


資産運用での「リスク」の正体は「振れ幅」のことだった


私たちは「リスク」という言葉を聞くと"危険"といったイメージを持つ方が多いと思います。損失が発生する確立や可能性などがリスクだと解釈している方がほとんどでしょう。


「リスクを取る、取らない」などとよく使われる言葉になりますが、リスクの意味をしつかりと知っているとNISAでの資産運用での意味合いや投資に対する迷いはなくなる筈です。


運用や投資の世界に入る時にはこの意味だけは覚えてください


資産運用における「リスク」とは、「変動すること(フレ幅)」、「リスク=不確実性」のことです。


皆さんが買う個別株式や投資信託の株価や価格が上がるのも、株価が下がるのもどちらも変動であり、これはどちらもリスクです。


よく高いリスクがあるとかリスクが低いといった言葉わ聞きますが、リスクが高いとは変動するフレ幅が大きいことを指し、リスクが低いとは変動するフレ幅が小さいということを指した言葉だと覚えておきましょう。


例ビットコインのフレ幅より


たとえば定期預金などは低いリスク商品とされていて、1銀行当たり1千万円まで万一の倒産などでも国の預金保険制度で保障されています。逆に利息も僅かになっています。


一方、株式やビットコインなどには、高いボラティリティがあり、価格も上下を繰り返して一定の方向に収束しますが、変動幅=フレ幅も大きく高いリスクがある商品になります。


株価はランダムウォークするといい、上下に動き続けて売り手と買い手の需給バランスで価格が決まります。買い手が多ければ株価は上昇し、売り手が多ければ株価は下落します。同じ相場を見ていても「買いたい(将来上がる)」と思う人と、「早く売った方がいい(将来下がる)」と判断する人がいるのが市場です。


この「買い手と売り手のバランス」を「株式需給」と言い、株価の上下の正体です。欲しい人が多ければ上がる、売りたい人が多ければ下がるのが市場原理です。


しかし、株式も投資信託も企業が前に進もうとするチカラを活用しており、この需給が生み出す変動フレ幅を活用して株価上昇を企業業績や期待と共に伸ばしていくのが投資だといえるのではないでしょうか。


間違ってもNISAで人気の投信を買えば、すぐお金が増えるなんて考えないことです。投資家として何に投資をして、どんな成長と対するのかを投資家として決めて、ほったらかしでも構いませんが、長期に運用を続けましょう。


株価の変動はチャンス、リスクを正しく理解してみよう


株価は何故上がったり下がったりするのかが理解できたら、最後はどこにどうやって投資をしたらよいのかだけを考えればよく、前回解説した投資信託等にテーマを決めて運用をすれば、スタートできるでしょう。


あなたは投資家です。投資先の間接的なオーナーのひとつだとも言えますから、多少の調整や思わぬ下落でも企業の成長力を信じて握りしめておくことです。


FPとともにお金の生る木を育てる


資産運用に資金的な余裕が必要なのは暴落対策のひとつですが、その余裕はメンタルにも必要になります。投資を始めた直後はマイナスになるケースも多く、その時に予期しない暴落に見舞われることもあります。


大きめの調整下落や暴落をみれば誰だって怖く感じるものです。資産の減少を見て、耐えきれずに一刻も早く売却・解約をしたいという衝動にかられた結果、反転を待てずに売ってしまいて後で後悔するなんてことは初心者にはよくある話です。


これはフレ幅が大きいと同時に一方的な下落に耐えられなくなってしまった結果ともいえ、こういった売りが売りを呼ぶのが暴落相場になります。最初は静観していたものが、資産の急減少で後悔して一刻も早くと売却してしまうようです。最後には、アルゴリズムの追い打ちが待ち受けています。


一方的な上昇相場もあれば、その反動での一方的な調整・下落相場もあるのが株式運用の世界です。そのための基本が、この第4章のスタート時に解説した「長期・分散・積立て」の大原則であり、忘れないようにしたいものです。




NISAによる投資信託購入や個別の株式投資でも需給のフレ幅があるので、価格が変動するのです。株式投資は、企業の成長力と資産運用の原則を組み合わせた資産形成の手段だと理解し、資産運用を始めましょう。



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